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うなぎ堪能 母なる四万十 松葉川温泉(高知県)

2008年7月25日

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写真仕掛ける木箱はまさに「ウナギの寝床」

図【所在地】四万十町日野地【交通】高知空港から車で約2時間。窪川駅からバスで35分。【泉質】単純温泉

 待ちに待ったウナギの季節。一度は味わってみたい天然ものを求め、南国土佐へ飛んだ。

 「日本最後の清流」といわれる四万十川。ここで伝統のウナギ漁を教えてくれるのは、この道40年の吉良文雄さん(51)。「四万十川は蛇行してるから餌が豊富。おいしいウナギがとれる」と誇らしげにいう。

 漁は夕方にスタート。水にぬれないゴム製の作業着と水中めがねを身につけ、「コロバシ」という木箱を手に川へ入る。ウナギは夜、餌を探しに下流から上流へ泳ぎ回る。木箱にミミズを入れて川底に沈め、ウナギがかかるのを待つのだ。

 「水の流れができる大きな岩のへり。ほら、ここ」。吉良さんの指示で川をのぞくも、ピンとこない。ゴツゴツした岩場に足元も不安定。2個の木箱を仕掛けるのに精いっぱいだった。

 翌朝、再び川へ。ドキドキしながら木箱を引き揚げる。少し重い。「バシャバシャ」。それを開けると、体長60センチほどのウナギが元気よく跳ねた。

 正真正銘の四万十産だ。腹が黄色く、側面には黄金色の光沢。「川を泳ぎ回ったウナギは、たくましさが違うけん」

 さっそく炭焼きしたそれを一口ほおばる。身は肉厚でよく引き締まっている。したたるほどの脂が、口の中に広がった。

 松葉川温泉の露天風呂に立ち寄った。トロリとした湯は、初めてのウナギ漁を終えた身をほどよく癒やしてくれる。眼前に切り立った渓谷、そこに四万十川の源流が流れている。ウナギも人も、母なる大自然に包まれているのだ。(土屋美里)

   ◇

●農家民宿 吉良さん経営の「川遊び民宿 かわせみ」のほか、町内に5軒の農家民宿があり、川漁や農業などが体験できる。事前問い合わせが必要。電話四万十町観光協会(0880・29・6004)。

●あゆまつり 8月24日[日][後]3時、四万十町大正の大正新橋付近。アユの火振り漁の実演、アユやウナギのつかみ取りなど。小雨決行。悪天候の場合は31日[日]に延期。電話大正総合支所産業建設課(0880・27・0113)。

●一軒宿「ホテル松葉川温泉」 1泊2食付き1万185円から。日帰り入浴は[前]10時半〜[後]9時(受付は30分前まで)。500円、子ども250円。第3[木](8月は第4[木])休み。電話0880・23・0611。

   ◇

(2008年7月22日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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