衆院は6日午後の本会議で、中川財務・金融相の財政演説に対する各党の代表質問を行い、2兆円の定額給付金や雇用問題をめぐる国会論戦が始まった。民主党の鳩山由紀夫幹事長は、坂本哲志総務政務官が東京・日比谷公園の「年越し派遣村」について「まじめに働こうとしている人たちなのか」と発言した問題を取り上げ、「満身の怒りをもって、即刻、坂本政務官の解任を求める」と麻生首相に要求した。国会は冒頭から波乱含みの展開となった。
麻生首相は答弁で、坂本氏の発言について、「職を失い、困っている人にとっては不適切。官房長官から総務相に注意をした。政務官は自ら発言が不適切と認め、撤回と陳謝をした」と述べるにとどまり、解任する考えはないとの認識を示した。
鳩山氏は定額給付金について「究極の大愚策」「その場限りのばらまきは税金の無駄遣い」と批判し、麻生首相に撤回を迫った。給付金を撤回する代わりに、2兆円を失業者や高齢者への救済に充てたり、自治体への配分で医療や教育に使えるようにしたりすることを提唱。介護や医療、環境、農林漁業の再生などへの投資も訴えた。さらに「力なき総理の居座りが政治空白をもたらし、不況と失業を拡大させていることは明白」として、内閣総辞職か衆院解散を求めた。
また、首相が掲げた3年後の消費増税について、鳩山氏は「自民党、公明党の議員は選挙公約に大増税をはっきりと掲げ、国民の審判を受けるべきだ」と指摘した。
一方、自民党の保利耕輔政調会長は、首相に経済対策に取り組む決意をただしたうえで、雇用対策や中小企業の資金繰り対策を聞いた。定額給付金については「生活支援として不可欠。給付金が消費に回れば、『景気回復』にも資する」と年度内実施の意義を強調し、首相に対し、国民に必要性を丁寧に説明するよう求めた。
消費増税については「将来の国民生活の安心、国家ビジョンを明確にすることは政府、責任政党に課せられた責務だ」と反論し、消費増税に否定的な民主党を牽制(けんせい)した。